防水工事って必要なの？費用や期間、工事の種類について解説

防水工事といわれても、雨漏りなどの被害がない限り、なかなかその必要性が感じられないという方も多いのではないでしょうか。実は、建物の強度や安全な暮らしを守るために欠かせない工事なのです。
今回は、防水工事の目的、費用や期間、工法の違いについてご紹介します。

防水工事って本当に必要？

防水工事は本当に必要なの？と疑問に感じている方もいらっしゃるかもしれません。ここでは、防水工事にはどんな目的があるのかをご紹介します。

建物を守るために必要！

防水工事の大きな目的としては、建物を守るということがあげられます。雨や湿気の多い日本では、建物の内部に雨水が浸入することのないよう一層注意しなければなりません。なぜなら建物の内部に水分が入り込むことで木材の柱や梁が腐ってしまったり、コンクリートの鉄筋にサビが発生してしまったりする可能性があるからです。

このように雨水の浸入を防ぐことは、建物の強度を守ることにつながっているのです。より安全に安心して暮らすのはもちろん、建物の資産価値を維持するという重要な役割があるといえるでしょう。

住む人の健康を守るために必要！

水漏れや浸水が起きると、必ずといっていいほど同時に発生するのがカビの被害です。目に見えないような内部にカビが生えていると、なかなか気づくことができず、放置してしまいがちです。しかし、カビはぜんそくやアレルギーなどの健康被害を引き起こす可能性があります。住む人の健康を守るために、しっかりと防水工事を行うことが重要なのです。

防水工事について知りたい！

これまでの説明で防水工事の重要さを感じた方は、さっそく工事を考えているという方も多いのではないでしょうか。ここでは、防水工事を行う際に知っておきたいことをご紹介します。

防水工事にかかる費用と期間が知りたい！

防水工事にかかる費用と期間は、どのくらいの範囲で行うのか、さらにどういった工法で行うのかによって左右されます。費用面は、基本的には平米単価で価格が定められていることが多くなっています。一般的な相場としては、1平米あたり、5000円から1万円が相場といえるでしょう。

工事の期間は、ベランダなどの小さな部分のみの防水工事であれば数日で終了します。しかし、屋根全体や屋上全体などの広範囲の場合には2ヶ月程度かかることもあるでしょう。屋根や屋上など高い場所の工事で足場を組む必要がある場合には、比較的期間が長くなる傾向にあります。さらに、雨の多い梅雨時期などは工期が長引く可能性があるため、天候もある程度考慮しておきましょう。

防水工事はどれくらい持つのか知りたい！

防水工事にはさまざまな種類があり、耐用年数もそれぞれ異なります。もっとも長持ちしやすいことで知られているのがアスファルト防水です。15年から20年程度持つものの、工事費用が高くなる傾向にあります。

そのほかの、FRP防水・ゴムシート防水・塩ビシート防水などは10年から13年程度が一般的な目安といえるでしょう。

防水工事のメンテナンス方法が知りたい？

防水工事の持ちをよくするためには、定期的なメンテナンスが必要です。とくに、防水工事施工後5年が経過したら、ヒビが入っていないかどうか定期的にチェックしましょう。必要に応じてトップコートという保護塗料を塗ることで、強度を高められます。施工後10年が経過したら、一度プロの業者に状態を確認してもらいましょう。素人には判断がつかないような部分まで、しっかりとチェックしてもらえます。

防水工事の種類について

防水工事には、さまざまな工法があります。ここでは、とくによく使用されている3つの工法についてご紹介します。

アスファルト防水

アスファルト防水は、アスファルトでできた防水シートを貼りあわせる工事です。もっとも多く使われている工法であるうえ、大正時代から使用されているという歴史もあり、安心感があります。また耐久性に優れていて、道路や橋などにも多く使用されています。

シート防水

シート防水は、ゴムや塩化ビニルでできた防水シートを貼りあわせる工事です。短期間で施工できるため、住宅にも多く取り入れられています。どんな下地にも対応できるメリットがあるものの、複雑な形状の部分にはシートを固定するのが難しいというデメリットもあります。

塗膜防水

塗膜防水は、防水性を持った液体を建物に重ねて塗る工事です。しっかりと下地に密着させることができるうえに、価格を安く抑えることができます。なかでも、ウレタン防水やFRP防水は、とくに人気となっています。

まとめ